寿也が可愛い過ぎるせいで人生が狂ってしまった人間の生態日記です。
ブログタイトルの元ネタは神海英雄先生の『LIGHT WING』です。
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仕事の都合で14日は更新出来ませんので、ホワイトデーの小ネタを早々に投下します。
↓↓↓
明日はホワイトデーだね。
そう思うとベッドに潜り込んでも眠れない。
ホワイトデーは男から恋人に贈り物をする日だ。
だけど僕、佐藤寿也は一度もホワイトデーに恋人へ贈り物をしたことはない。
薄情だと思う?
いや、僕の恋人は男なんだ。
幼なじみで、今はアメリカでプロの野球選手になった、茂野吾郎君。
彼が僕の恋人だ。
そういう事情なら、ホワイトデーは贈り物をせず、その代わり、バレンタインデーに僕が彼へチョコを送ってると思った?
それも不正解だ。
バレンタインデーも、吾郎君が僕にチョコをくれる。
バレンタインデーもホワイトデーも、物をくれるのは彼、貰うのは僕。
不公平だと思うだろうね。
だけど、僕らは納得済み。
これは吾郎君の優しさなんだ。
知ってるかもしれないけど、僕は小学6年の時に家族に捨てられた。
すでに年金生活をしていた母方の祖父母に引き取られた。
僕を中学、高校へ通わせる為に、おじいちゃんは非正規雇用の仕事を始め、おばあちゃんは贅沢を削ぎ落として家計をやりくりしてくれた。
僕は、アルバイトをさせてもらえなかった。 そんな時間があるなら野球と学業に打ち込めと、おじいちゃんに禁止されたから。
吾郎君は僕の辛い家庭環境を知ってるから、誕生日もバレンタインデーもホワイトデーも、何ひとつ催促しない。
僕に与える一方で、彼からは何も望まない。 恩を着せる真似もしない。
プレゼントを受け取った僕に、冗談めかして「お礼は出世払いな」と言うくらいだった。
月日は流れ、中学生だった僕は社会人になった。
海堂高校野球部の主将を務め、捕手で4番打者だった僕は、東京シャイアンズから1位指名を貰い、開幕から1軍に起用して頂いた。
正捕手の矢部さんが怪我で登録を抹消されてからは、シャイアンズのマスクを僕が被り、チームは優勝、僕は今シーズンの新人王に選ばれた。
1年目としては上出来な結果を納めた僕に、吾郎君は言った。
「そろそろ、貯めてたツケを払ってもらおっかな~♪」と。
僕は愕然とした。
「出世払いでいい」と言った彼の言葉は、冗談じゃなかったんだ。
出世した僕は、中学3年から貯め込んだ膨大なツケを、明日のホワイトデーで吾郎君に清算しなきゃならないんだ…!!
僕は彼に、予算は100万までと提示した。
すると彼は、ニタ~っと悪どい笑顔を浮かべて「金なんか要らねぇよ、体ひとつで来な」と要求した。
長い付き合いで、僕は知っている。
ああいう顔をする時の吾郎君は、良からぬことを企んでると。
明日を思うと気が重い。
明日の今頃、僕はどうなってるんだろう。
僕と吾郎君はとっくに深い仲だ。
でも僕は、吾郎君に悪趣味な真似は一切させない。
調子に乗らせると手が付けられないから。
彼はそれに強い不満を抱いてる。
どうしよう、明日、彼がツケを盾に、とんでもない提案をして来たら。
吾郎君はそんな卑怯者じゃないと信じたい。
けれど僕の心は揺らいでる。
明日が恐い。 ホワイトデーが憎い。
こんな制度を考えた奴を、呪いたい気分だよ。
そりゃ、僕も、一方的に借りを作ったままなんて嫌だよ。
いつかは吾郎君にそれなりのお返しをするつもりだったさ。
でも、出来ればプレゼントの品は、僕に選ばせてもらいたかった。
口に出すのも憚れる類いのお返しなんて、したくない。
彼からプレゼントを山ほど貰って来た僕に、我がままを言う権利はないと、わかってるけど。
どうしよう、ベッドに横たわっても眠れない。
睡眠不足のクラクラする頭で、小賢しい機転が利く吾郎君と対峙したら、不平等な条約を結ばされるのは明白だ。
だけど寝たくない。 だって、眠りに落ちて、目を覚ましたら3月14日だ。
ホワイトデーなんだ。
ああ、嫌だ、逃げたいよ。
ホワイトデーなんて大嫌いだ。
明日なんて、永遠に来なければいいのに…!!
僕はベッドの中でひたすら太陽に、天に昇らないで下さいとお祈りした。
こんな幼稚な願いが成就する筈はなく、朝日は無情に僕の部屋を照らしたのだった。
【終】
*******
この話の寿也がホワイトデーにどんな目に遭うかは、特に考えてないです( ̄b ̄)
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明日はホワイトデーだね。
そう思うとベッドに潜り込んでも眠れない。
ホワイトデーは男から恋人に贈り物をする日だ。
だけど僕、佐藤寿也は一度もホワイトデーに恋人へ贈り物をしたことはない。
薄情だと思う?
いや、僕の恋人は男なんだ。
幼なじみで、今はアメリカでプロの野球選手になった、茂野吾郎君。
彼が僕の恋人だ。
そういう事情なら、ホワイトデーは贈り物をせず、その代わり、バレンタインデーに僕が彼へチョコを送ってると思った?
それも不正解だ。
バレンタインデーも、吾郎君が僕にチョコをくれる。
バレンタインデーもホワイトデーも、物をくれるのは彼、貰うのは僕。
不公平だと思うだろうね。
だけど、僕らは納得済み。
これは吾郎君の優しさなんだ。
知ってるかもしれないけど、僕は小学6年の時に家族に捨てられた。
すでに年金生活をしていた母方の祖父母に引き取られた。
僕を中学、高校へ通わせる為に、おじいちゃんは非正規雇用の仕事を始め、おばあちゃんは贅沢を削ぎ落として家計をやりくりしてくれた。
僕は、アルバイトをさせてもらえなかった。 そんな時間があるなら野球と学業に打ち込めと、おじいちゃんに禁止されたから。
吾郎君は僕の辛い家庭環境を知ってるから、誕生日もバレンタインデーもホワイトデーも、何ひとつ催促しない。
僕に与える一方で、彼からは何も望まない。 恩を着せる真似もしない。
プレゼントを受け取った僕に、冗談めかして「お礼は出世払いな」と言うくらいだった。
月日は流れ、中学生だった僕は社会人になった。
海堂高校野球部の主将を務め、捕手で4番打者だった僕は、東京シャイアンズから1位指名を貰い、開幕から1軍に起用して頂いた。
正捕手の矢部さんが怪我で登録を抹消されてからは、シャイアンズのマスクを僕が被り、チームは優勝、僕は今シーズンの新人王に選ばれた。
1年目としては上出来な結果を納めた僕に、吾郎君は言った。
「そろそろ、貯めてたツケを払ってもらおっかな~♪」と。
僕は愕然とした。
「出世払いでいい」と言った彼の言葉は、冗談じゃなかったんだ。
出世した僕は、中学3年から貯め込んだ膨大なツケを、明日のホワイトデーで吾郎君に清算しなきゃならないんだ…!!
僕は彼に、予算は100万までと提示した。
すると彼は、ニタ~っと悪どい笑顔を浮かべて「金なんか要らねぇよ、体ひとつで来な」と要求した。
長い付き合いで、僕は知っている。
ああいう顔をする時の吾郎君は、良からぬことを企んでると。
明日を思うと気が重い。
明日の今頃、僕はどうなってるんだろう。
僕と吾郎君はとっくに深い仲だ。
でも僕は、吾郎君に悪趣味な真似は一切させない。
調子に乗らせると手が付けられないから。
彼はそれに強い不満を抱いてる。
どうしよう、明日、彼がツケを盾に、とんでもない提案をして来たら。
吾郎君はそんな卑怯者じゃないと信じたい。
けれど僕の心は揺らいでる。
明日が恐い。 ホワイトデーが憎い。
こんな制度を考えた奴を、呪いたい気分だよ。
そりゃ、僕も、一方的に借りを作ったままなんて嫌だよ。
いつかは吾郎君にそれなりのお返しをするつもりだったさ。
でも、出来ればプレゼントの品は、僕に選ばせてもらいたかった。
口に出すのも憚れる類いのお返しなんて、したくない。
彼からプレゼントを山ほど貰って来た僕に、我がままを言う権利はないと、わかってるけど。
どうしよう、ベッドに横たわっても眠れない。
睡眠不足のクラクラする頭で、小賢しい機転が利く吾郎君と対峙したら、不平等な条約を結ばされるのは明白だ。
だけど寝たくない。 だって、眠りに落ちて、目を覚ましたら3月14日だ。
ホワイトデーなんだ。
ああ、嫌だ、逃げたいよ。
ホワイトデーなんて大嫌いだ。
明日なんて、永遠に来なければいいのに…!!
僕はベッドの中でひたすら太陽に、天に昇らないで下さいとお祈りした。
こんな幼稚な願いが成就する筈はなく、朝日は無情に僕の部屋を照らしたのだった。
【終】
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この話の寿也がホワイトデーにどんな目に遭うかは、特に考えてないです( ̄b ̄)
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